409 :山道の怪談:03/08/16 23:10

大学時代、サークルの友人と二人で深夜のドライブをしていた。
思いつきで隣の市のラーメン屋に遠出して、その帰り道に、くねくねと蛇のようにうねる山道を通った。
昼間は何度か通ったことがあったが、夜になると、これが同じ道かと思うくらい無気味な雰囲気だった。
ハンドルを握っていたのは俺だったが、わりとビビリのほうなので、運転を代わってもらったほうが気が楽だった。
しかし友人の山根は、ラーメン屋で勝手に一杯ひっかけていたので、助手席で無責任な軽口を叩くばかりだった。
「ここの峠って色々変な話があるよな」

急に山根が、声をひそめて囁いてきた。
俺は聞いたことがなかったが、『何なに?どんな話?』なんて聞くとヤツのペースだと思ったので、
興味ない風を装って、「ああ」とそっけなく返した。
山根はなぜか俯いて、しばらく黙っていた。


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